ローカル路線バス乗り継ぎの旅 THE MOVIE

よもやま話,映画の話

out_bus_B2_poster関東ではテレビ東京で、関東圏以外ではBSジャパンで不定期に放送されている番組「ローカル路線バス乗り継ぎの旅」。

太川陽介さん、蛭子能収さん+ゲストというメンバーで、毎回設定されるゴール(目的地)を目指して鉄道やタクシーを使わず路線バスだけを乗り継いで3泊4日の旅をするという旅番組。
メンバーのやり取りとそれにかぶさるキートン山田さんのナレーションが絶妙で、これがなかなか面白い。世間での評判も上々なようで、なんと今回「映画化」されてしまった。

in 台湾

舞台は「台湾」。もちろん初めての海外ロケだ。
全く土地勘もなく言葉も通じない場所で、台北から3泊4日で台湾最南端の鵝鑾鼻(がらんぴ)まで行こうってんだから無茶な企画である。

僕は台湾には13年前に仕事で1回だけ行ったことがある。
仕事なので普段はホテルと工場を往復するだけなのだが、その時は土日を挟んだ日程だったので観光のためにバスや電車の乗る機会があった。当時は中国語なんてほとんど話せなかったので最初はビビったけど、そんな僕でもさほど戸惑わず乗ることができるくらい乗りやすいものだった。治安も悪くないし。日本とさほど変わらないなぁと思ったのを覚えてる。

しかしこの企画は「行き当たりばったり」。
行程表があるわけじゃないから運転手さんや観光センターや地元の人にあれこれ聞き取りしながらの旅になる。なので言葉の壁は致命的。通訳さんがついてるっぽいが、それでもやはり気軽にコミュニケーションとれる気にはなれなさそう。
マドンナの三船美佳さんは英語ができて、中国語も簡単なものならわかるっぽい。テンションも高めの人なのでコミュニケーションという点ではかなり活躍してた。
 

大型台風

最悪だったのは天気。
ロケの日は超がつくほどの大型台風が接近中で3日目はバスが軒並み運休になってしまう。
この日は3泊4日にカウントしないんだろうと思っていたらきっちり「1日」に数えるんだそうで。これは厳しい。
3日目終わった時点で全行程の半分くらいまでしか来ていない。

残り1日。
映画だからきっとゴールするんだろうと思ってたけど、これさすがに無理でしょ…。

はてさて、結果は?
 

テレビのまんま

映画化、とはいっても映画的な演出はほとんどない。
いつものテレビのまんまだ。
だからいつものテンションで見ていられる。
ただ手持ちカメラのブレと移動が多いカメラワークは大スクリーンだとキツい。ちょっと酔いそうになった。

あとエンドクレジットが短い。
最近の映画はとにかくエンドロールが長くてスタッフ・キャストの名前が延々と流れていく。映画だからスタッフは当然多くなるし、それを全員載せようとするとどうしたって長くなる。

しかし。
この映画はキャストが3人。スタッフもさほど多くない。

由紀さおりの歌うエンディング1曲の長さでももてあましたのか、行間も広めに取ってあった。
きっと制作費も普通の映画に比べたら少ないんだろうな…。