I Want To Hold Your Hand 抱きしめたい – The Beatles

SINGLE COLLECTION,The Beatles

composed by John Lennon & Paul McCartney ©1963 Northern Songs Ltd.

君に伝えたいことがあるんだ
君はきっとわかってくれるはずさ
僕が君にその話をする時には
君の手を握っていたい

1963年に発売されたビートルズ5枚目のオリジナル・シングルのA面 (B面は「こいつ」)。ジョン・レノンとポール・マッカートニーの共作。

2枚目のシングル「プリーズ・プリーズ・ミー」で英国では既にNo.1を獲得していたビートルズだったが、EMI系列の米国キャピタル・レコードは彼らの実力には懐疑的でレーベルからのリリースを拒否。3枚目の「フロム・ミー・トゥー・ユー」、4枚目の「シー・ラブズ・ユー」も事情は同じで米国では別レーベルから発売されたものの売り上げは芳しくなかった。

しかしレコードを出す度に英国での評判はうなぎのぼり。米国でもラジオを通じてビートルズの音楽が徐々に人気を集めつつあった。この機運を無視できなくなったキャピタルは5枚目の「抱きしめたい」に至ってとうとうリリースを承諾。B面は「こいつ」から「アイ・ソー・ハー・スタンディング・ゼア」に変更され、英国からおよそ1ヶ月遅れの12月26日に発売された。

ビルボード誌で1964年2月1日に週間ランキング1位を獲得。キャッシュボックス誌では8週連続1位で、両誌ともに1964年の年間ランキング1位。空前の大ヒット曲となった。

「1位になるまでアメリカには行かない」と宣言していたビートルズはこの曲がNo.1を獲得したことで遂に米国へ上陸。これを皮切りに世界を相手にした破竹の大進撃が始まった。
 

ドイツ語版

この曲にはドイツ語版が存在する。
タイトルは"Komm, Gib Mir Deine Hand"。これは英語に置き換えると"Come, give me your hand"となり、原題とは一致しない。

ビートルズにとって西ドイツはデビュー前の下積み時代に多くのステージをこなした国で、古くからのファンが多い。こういった背景からEMIの西ドイツ支部オデオンから「ドイツ語版」への強い要請があった。
1964年1月、公演のためにフランスに滞在していた時にこの話が急遽まとめられてパリのEMIパテ・マルコーニ・スタジオで録音することになったのだが、肝心のビートルズはドイツ語での録音に全く乗り気ではなく滞在していたホテルから出ようとしなかった。プロデューサーのジョージ・マーティンがホテルに出向いてビートルズを説得してスタジオに向かわせたという。

ドイツ語版のバックトラックは英語版のものがそのまま流用された。
同じ日に「シー・ラブズ・ユー」のドイツ語版"Sie Liebt Dich"も録音され、この2曲をカップリングしたシングル盤が西ドイツで発売された。

乗り気ではない企画だったがいざセッションが始まるとメンバーは精力的に取り組み、この面倒な仕事を思いの外早く片付けた。そして余った時間で彼らはもうひとつ別の曲…全くの新曲である「キャント・バイ・ミー・ラブ」もこのスタジオで録音。ほんの数テイクで完成させてしまった。
 

Environment

Musical Score


History

2025.02.10: version 2.1 (for TAB/score video)
2015.07.07: version 2.0
2004.05.11: version 1.0

Diary


 


Sources