ジョン・レノン追悼ライブ

Live


日時1987年12月5日(土)
場所埼玉県立所沢高等学校理科講義室
使用楽器Greco VB50 (左用に改造)

1987年。高校3年生。
学校の年中行事で最大のイベントである文化祭が9月に終わった。まさに高校時代の集大成・完全燃焼。しかしその後にやって来たのは強烈な無力感と虚脱感だった。

あと数ヶ月で大学受験。しかし残りわずかな高校生活、受験勉強なんぞに現を抜かしていて良いものなのだろうか?(良いに決まってる)

おそらく同じことを感じていたであろう仲間数人がどこかで集まって「なんかやろーぜ」という話をしていたらしい。その時に出たアイデアが「12月にジョンの追悼ライブをやろう!」というものだった。

学校にバンドは数多あったし、ビートルズ好き、ジョン・レノン好きは同級生に数人いたのに、不思議なことにビートルズを演るバンドは1つも無かった。自分もビートルズ好きでありながらバンドでビートルズを演奏したことは無かった。9月の文化祭の1セクションで"Blackbird"を弾き語ったのが「唯一の例外」だが、あくまでひとりの弾き語りでバンド演奏と呼べるシロモノではない。

最後の最後で、こりゃいい企画だ。

ビートルズのバンドとジョン・レノン(ソロ時代)のバンド。2つが編成されることになりメンバーが集めが始まった。自分にも声を掛けてもらえた。最終的に集まったのは両バンドともまさにオールスタープレーヤーと呼ぶにふさわしい、学校でもハイレベルにいた人達ばかり(自分以外は…)。まぁ受験目前のこんな時期にバンドやろうなどと考えてる奴はたいていロクなもんじゃない。

さて、ここからである。
企画から本番まで約3ヶ月。当然「練習」ということになるのだが…ここである考えが頭をよぎった。
「大好きなビートルズのバンドを、こんな最高のメンバーと演れるんだ。だからとことんやりたい!」
そして所有していたグレコのバイオリン・ベースの弦とブリッジを迷うことなく左仕様に変えた。

何事も格好から入る悪い癖が。

ベースを弾き始めて2年ちょっと。まだまだ初級者だった自分がまたまた初心者に逆戻り。でもどうしてもやりたくて必死に練習した。帰宅してからは食事と睡眠以外はずっとベースを弾いてたような気がする(受験勉強…)。

当日。授業が終わってから理科講義室で開催。
ポスター1枚貼ったくらいであまり宣伝しなかったのに同級だけでなく1年生2年生含めて結構たくさんの人が来てくれた。理科講義室埋まっちゃったので…50人くらいいたのかな?

最高の奴らに囲まれて最高に好きな音楽を演ったこのイベントは人生で最高に楽しかった高校時代の最高の思い出になった。

Member

吉村英二Vocal, Rhythm Guitar, Bass
功刀隆Vocal, Lead Guitar
金山亮平Vocal, Bass, Rhythm Guitar
水間健Drums
三上保Keyboard

Set List

加地氏がビデオを撮ってくれてそれが後日回覧されてきたんだが映像をダビングする術が無かったので音だけカセットテープにダビング。
写真は一切残っていない。

  1. Twist And Shout
  2. Ticket To Ride
  3. Please Mister Postman
  4. Taxman
  5. Nowhere Man
    いきなり終了。2回目も酷かったが無理矢理押し通した。
  6. And Your Bird Can Sing
  7. Help !
  8. MEDLEY:
    • I Want To Hold Your Hand
      入り方が半拍おかしかった。これは練習時点からドラムの水間氏がどうしても譜割を理解できないと言っていたので妥協した結果。
    • Please Please Me
    • She Loves You
      功刀氏がリードボーカル。
    • Can’t Buy Me Love
      ギターをフィーチャーするために入れた曲。他の曲はだいたい1バースで終わるのにこの曲だけはなぜかほぼフルコーラスやってる。ポールのボーカル曲だが吉村氏がリード。「高くて声が続かねぇ」って言ってたので部分的に金山がサポートに入る。
    • All My Loving
    • Rock And Roll Music
  9. A Hard Day’s Night
    間奏のギターはライトハンドで演ってた。 まぁそういう時代だった。
  10. Don’t Let Me Down
    キーボーディスト「わかぞう」三上氏がここから登場。
  11. Everybody’s Got Something To Hide Except Me And My Monkey
  12. Back In The U.S.S.R.
    吉村がリードボーカル。
  13. Get Back
  14. Let It Be
    金山がこの曲はベースを弾きながら歌えないとギブアップしてリズムギターに回る。吉村氏がベース。左用じゃなくて次のジョンバンドのベース担当・木村氏から右用のベースを借りて演奏。
    最後の曲。皆が知ってる曲。しかし歌も演奏も全てがグダグダ…自分の歌の下手さ加減、知名度が高い曲を演ることの難しさを思い知らされた。

しかし12月までこんなことやっていて受験などうまくいくわけがなく(以下略)